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「言葉にとらわれた身体」(誠信書房)について

エレーヌ・ボノー氏による『言葉にとらわれた身体ー現代ラカン派精神分析事例集』(Le Corps pris au mot, 2015, Navarin éditeur)の共訳書(福田大輔監訳、阿部又一郎・森綾子訳)が、誠信書房より出版されました。

この本はフランスのラカン派女性精神分析家が臨床で出会った人々の症例が20ほど、報告されています。精神医学的な診断で言えば、うつ病や心気症、摂食障害やパニック障害、PTSDや線維筋痛症など

の他、妊娠や性的なトラウマ、共依存、暴力など、かなりバラエティーに富んだ問題が扱われている内容になっています。

ラカン派精神分析の理論と実践がどのようにつながっているのかを理解することができ、またフランスにおいて現代を生きる人たちが、どんなことで分析を求めてやってくるのか、分析によってなにを見つけることが出来るのか(出来ないのか)を知るのにも、とてもよい本だと思います。

 

 

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